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ワークシートを使って授業を進めることがあると思います。
このワークシートをグループ学習でやらせてみましょう。
いわゆる「個人学習の協同化」です。

「わからない人は『ねえ、ここどうするの?』と聞きなさい」と指示します。
特に、数人の生徒しか挙手せず、多くの生徒が聞き手に回っている時は、すぐグループ学習に切り替えた方がよいでしょう。

「『わからない』と言い合える教室」を目指すのなら、
聞かれもしないのに積極的に教えることはやめさせましょう。

「わからない生徒が主体的に聞く」ことへの冒涜であり、お節介です。

4人が席を向かい合わせにして、それぞれが自分のワークシートに取り組むようにします。
そして「わからない」ところだけを、近くの人に小声で聞いたり、場合によっては隣の人のシートをのぞいたりして、問題を解決していくようにします。

夏休みの市立図書館の受験生のような学習の姿をイメージすると良いかも知れません。

それが、佐藤氏の考える「グループ学習」だと思います。
そしてこれが「意欲的に学習に取り組む」姿なんじゃないかと思います。

そんなことをしたら、教室が騒がしくなるのではないか……
そんなことをすれば、簡単に人に聞くようになるのではないか……
という疑問もあるかと思います。

しかし私の経験からすると、すぐに聞いてしまう生徒はほとんどいませんでした。
人に聞く前にまず自分で考えようとしました。
ですから、とても静かな雰囲気でグループ学習は始まります。

まあ、少数いる「すぐ聞く」生徒は、放っておいても授業から敵前逃亡したはずですから、
授業に関わっているだけ進歩だと思います。

それ以上に私たちがしなくてはいけないことは、
「聞くに聞けない生徒とグループの生徒をつなぐ」ことと
「学習が成立しにくいグループのケア」です。

「聞くに聞けない生徒」とは、何をどう聞いていいのかわからない生徒です。
必ず教室に数人いますね。
そういう「お客さん」のつまづきを見とり、
それを「○○さんは、ここのところがよくわからないようだから、教えてあげて」と他の生徒につないであげることです。

これは教師でなくてはできない、プロの仕事です。
その時、私たちが教えてしまわないように……。全員見てあげることはできませんからね。

「学習が成立しにくいグループ」とは、いわゆる「お茶目な生徒」がいるグループです。
支援の仕方はお任せします。
特に「要配慮」生徒がいる場合は、学級担任と相談しましょう。

いつグループ学習をやめるか
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昆布だしをとる時は「沸騰直前で」昆布を取り出すべきです。
それ以上やると味が濁ってえぐみが出て、料理全体を台無しにします。

グループ学習も同じだと思います。
課題が解決してしまった時点(ワークシートが終了した時点)で、その生徒の学習は終了してしまいます。
自分から進んで更に新たな課題を見つけ取り組み始めるならいいのですが、
それができる生徒は少ないでしょう。

終わった生徒から、敵前逃亡を始めるのです。
 
全員が終わるまで待っているのは、敵前逃亡の温床を育てることにつながります。
私の場合、7~8割程度の生徒ができれば、グループ学習は終了させます。

この時、席を必ず元に戻させます。
さもないと、いつまでもやっている生徒がいますから。

全体の8割の生徒がやり終わるまでにどのくらいの時間がかかるか……それを計算して「○分」と宣言するのもよいでしょう。
最初から誰もできないことを織り込み済みで「○分」と宣言するのもアリだと思います。