みなさんの学校で、修学旅行はいつ頃行うのでしょうか。
修学旅行の時期にもよりますが、
そろそろ、来年度の修学旅行に向けての学習の準備を始める学校も多いと思います。

私は、個人的には京都観光のベストシーズンに行かせてあげたいのですが、
なかなかそうはいかないところも多いと思います。

さて、そろそろ京都は紅葉が美しい頃です。
京都紅葉の名所といえば……、
『古今集』にも謳われ、某社の紅葉ランキング1位になった
「紅葉の永観(ようかん)堂」があります。
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そして永観堂といえば、阿弥陀如来立像、別名みかえり阿弥陀を忘れることはできません。

この阿弥陀像は後ろを振り返る姿になっています。
珍しい姿ですね。

それには、次のような由来があるそうです。

ある寒い日の朝早く、
永観(えいかん)律師が阿弥陀像のまわりを行道読経しながら仏像や仏堂の周囲を右回りにめぐることをしていました。

すると突然安置してあった阿弥陀像が壇を下りて永観を先導し行道をはじめられました。

永観は驚き、呆然と立ちつくしました。

すると阿弥陀像は左肩越しに振り返り
「永観、おそし」と声をかけられました。
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「みかえり阿弥陀」は、このお姿を写したものと言われています。
  • みな人を渡さんと思う心こそ極楽にゆくしるべなりけれ(『千載集』永観)
「みかえり阿弥陀如来」のお姿は、
現代風言えば次のように解釈することができると言われています。
  • 自分よりおくれる者たちを待つ姿勢。
  • 自分自身の位置をかえりみる姿勢。
  • 愛や情けをかける姿勢。
  • 思いやり深く周囲をみつめる姿勢。
  • 衆生とともに正しく前へ進むためのリーダーの把握のふりむき。
(永観堂HPより引用。みかえり阿弥陀はこちら

 毎日の私たちの授業を振り返ってみると、どうでしょうか。
 
授業中元気よく発言する生徒、ちっとも授業に入り込まない生徒、
そういう目立つ生徒にばかり気をとられたり、時には振り回されたりしていませんか

しかしそのような生徒は一部に過ぎません。
大多数の生徒は目立たない生徒なのです。
そして何か問題なり何なりが起こったときにはじめて目立つ生徒になるのです。

私たちは「みかえり阿弥陀」のように、
慕い依ってくる生徒や逃げ出そうとする生徒にばかり目を向けていてはいけません

真正面から、おびただしい人々の心を濃く受け止めても、
なお、正面にまわれない人びとのことを案じて、横をみかえらずにはいられない、という
阿弥陀仏のみ心とまでは言いませんが、

自分の正面に現れない、周囲に佇む目立たない生徒にこそ
目を向け、目をかけてあげなくてはいけない
と思います。