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第3時 黒いマス=クニマスの証明


9段落に「新たな展開があった」とありますが、
ウィキベディアによると、「新たな展開」とは、次のようなことです。
  • 2010年、山梨県の西湖にて生存個体が発見された。きっかけは、京都大学の中坊徹次がタレント・イラストレーターで東京海洋大学客員准教授のさかなクンにクニマスのイラスト執筆を依頼したことであった。さかなクンはイラストの参考のために日本全国から近縁種の「ヒメマス」を取り寄せた。このとき、西湖から届いたものの中にクニマスに似た特徴をもつ個体があったため、さかなクンは中坊に「クニマスではないか」としてこの個体を見せ、中坊の研究グループは解剖や遺伝子解析を行なった。その結果、西湖の個体はクニマスであることが判明したとし、根拠となる学術論文の出版を待たずして、12月14日夕方にマスコミを通して公式に発表された。
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9段落には「地元の人の話では、ヒメマスの中にも黒いものがいるという」とあります。
同じく、これについては、次のように書かれています。
  • 西湖の漁師には、この発見以前から「クロマス」と呼ばれて存在自体は知られていたが、「ヒメマスの黒い変種」程度にしか認識されていなかった。このため、西湖周辺では普通に漁獲されていたほか、一般の釣り客も10尾に1尾程度の割合で比較的簡単に釣り上げており、2010年以前にも「西湖でクニマスを釣り上げた」と再発見説を唱える者がいたという。産卵を前にして黒くなったヒメマスは不味であるとされることから、「クロマス」は釣れてもリリースされることが多かったというが、当然ながら「クロマス」を食する者もおり、伝承どおり、塩焼きにしてもフライにしても美味であったと語られている。
筆者の言う「黒いマス」というのは、さかなクンが見せたクロマスのことでしょう。
クロマスは「クニマス探しの運動」の時にはクニマスではない、と判定されていました。
当時の分析技術ではしかたがなかったとも言われています。

筆者は「クニマス」「クロマス」「ヒメマス」と、似たような言葉が並ぶのを避けるためにクロマスをあえて「黒いマス」と言い換えたのかも知れません。

そして10段落以降は、黒いマス=クニマスの証明となります。

筆者の論の展開は、次のようなものです。
  • 「黒いマス」はヒメマスではない。産卵の時期と産卵する水深が違う。黒いマス=ヒメマスというのは「疑問である」(10段落)
  • 「産卵時期と場所はほぼ一致する」ため「黒いマスはもしかしたらクニマスかも知れない」(11段落)
  • 「(えらと消化器官が)全てクニマスの特徴と一致した」「遺伝子の解析を行い、黒いマスはヒメマスとは別の魚」(12段落)
「黒いマス」「クニマス」「ヒメマス」と似たような言葉が次々と出てくるため、何を言っているのかわからなくなるかもしれません。
そんなときは、「黒いマス」に傍線を引き、線でつないだり、
「黒いマス」「クニマス」「ヒメマス」を表にまとめてみたりして、
きちんと押さえておきましょう。

表の空欄を埋めるテストとして出題されるかも知れませんね。

しかし、筆者が言うことをそのまま鵜呑みにしてはいけません。

筆者は、クロマス(黒いマス)=クニマス と断定していますが、
反論はできないでしょうか。

ポイントは「遺伝子的には黒いマス=クニマスと証明されていない」点です。
クニマスの遺伝子は現存していないから確かめようがありませんでした。

ですから、黒いマスはクニマスやヒメマスの亜種かも知れないし、今まで知られていなかった新種だったという可能性もあります。

ウィキベディアによると、筆者はきちんした学術論文にする前にマスコミに公表してしまったようですね。

この13段落までで、問題提起文の答えはすべて出そろってしまいました。
では次の14段落からは何が書いてあるのでしょう。


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