スクールカーストの回で、教師はカーストの中にいてはいけないと言いました。
しかし生徒にとって、スクールカーストの基準は、生徒たち同士だけのものではありません。私たちにも向けられているということを肝に銘じましょう。

もしも、あなたが「自己主張力」と「共感力」しかもたず、「同調力」をもっていないとすれば、あなたは「残虐なリーダー」であり第2位の順位と見なされます。生徒の立場を考えて自分の意見をしっかり言いますが場の空気が読めません。ですから生徒に溶け込めない「けむたい先生」です。

「共感力」「同調力」はあるが「自己主張力」が弱い先生は「残虐なリーダー」以下の順位、第3位の「人望あるサブリーダー的な教師」です。生徒の気持ちもわかり場の空気も読めますが、先生としては頼りない存在です。

「自己主張力」だけなら「自己チュー教師」
「共感力」だけなら「いい奴だけど、いじめのターゲットになり得る教師」とさえなるわけです。

そして「いじめ」はスクールカースト上位の者が周囲をまきこんで下位の者に行う原則があります。

学級崩壊というのはいってみれば教師に対する「いじめ」に似ていると思います。
学級崩壊といえば学級全体のことを指しますが、中学校の場合、生徒は教師によって授業態度を変えることはよくあることです。

「あの先生の授業は真面目にやるけれど、あの先生の授業は聞かない」……これは授業崩壊です。
そしてこのような現象は、その教師のカーストが低いためではないかと森口氏は言っています。

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 みなさんがリーダーの不在を嘆くのは、学級の自己中で場の空気を支配したがる「残虐なリーダー」や場の空気を読んでノリで発言する「お調子者」と対立しながら授業や学級指導を展開していこうとする時ではないでしょうか。
「残虐なリーダー」も「お調子者」も共感力(他人に対して思いやりをもち、他人の立場や状況に応じて考える能力)がありません。

このようなノリ中心の授業(教室)の破壊者に対抗できるのは教師の「同調力」だと思います。

しかし、「他人を思いやりましょう、規律を守ることが大事だ」といった真面目一辺倒の路線では第3位「栄光ある孤立」となり、生徒は言うことを聞いてくれません。一歩間違うと「残虐なリーダー」に反旗を翻されます。

教師が彼らに対抗しうる力は、「同調力」の「毒舌タイプの級友にツッコミを入れて逆にオトしたり、大人しい子やボケ役の子をイジじって盛り上げたりしながら、『場の空気』によって人間関係を調整していく」能力です。
教師の仕事に置き換えると「授業を脇道にそれさせようとする生徒にツッコミを入れて逆にオトしたり、大人しい子やボケ役の子を授業の主役にして盛り上げたりしながら、『場の空気=授業の雰囲気』を調整していく」ことに他なりません。

これは以前お話ししたコント55号の萩本欽一の技です。この技を身につけるのは簡単なことではありません。

しかし「こう発問した場合、生徒はどのように考え、どのように反応するだろうか。このような発言が出てきた場合はどのように切り返したら良いのだろうか。」をあらかじめ予測し、準備された授業を行っていれば、どのような不規則発言に対しても柔軟に対応できるのではないでしょうか。
経験の少ないみなさんは、きっちりと指導案を書くことで学級崩壊に対応していくことが可能なのだと思います。
ですから私はドリフターズを目指しましょうと申し上げたのです。

日々の実践こそが、無言の圧力となり、あなたのカーストの順位を押し上げるのです。