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生徒任せにしない

「一ヶ月で全員にリーダーをさせるというのは無理なのではないか」という質問を受けましたのでお答えします。

例えば日直当番などはその日の学級のリーダーと言えます。給食の挨拶をする生徒もその時のリーダーです。提出ノートを集める生徒もリーダーです。
リーダーとは「使命感を持ち、全員を動かす権限が与えられた者」です。

例えば教室がうるさい時、日直の生徒が「静かにしてください」と呼びかけたとします。
声が小さければ「もう少し聞こえる声でいいなさい」とアドバイスしてやる必要があります。
それでも聞かなかったとすると「リーダーには従うこと」を全員に教えてあげなくてはいけません。

権限を与えたのは生徒たちですが、その権限を最終的に保障することができるのは教師しかいないからです。
「係が『静かにしろ』と言っても言うことを聞かない」のは、最終的に教師の指導不足の結果で、責めを負うべきは教師であると思います。
もしこれを係生徒の責任にすれば、誰も係をやりたがらなくなりますよ。

提出ノートを集める係も、ただ集めるだけならばリーダーではなく、単にお手伝い係です。
提出しない生徒に呼びかけたり、目標を決めてそれを達成しようとしたりしたときに、初めてリーダーとしての自覚が生まれます。
教師はそれをきちんと指導しなくてはいけないのです。

そしてそのためには、最初はきめ細やかな指導が必要です。
そしてその指導が最も有効に作用するのが一年生の最初なのだと思います。

更にルーム長級や班長級のリーダーには、これらの学級の係や当番の活動に対して、計画を立てたり、指示をしたり、評価する権限を与えていきます。
更に練度が増すと班を決めたり、清掃分担などを割り振ったりする権限も与えていきます。修学旅行などのバスの座席を決めることもそうですね。

いわゆる教師の権限の委譲です。

ここで大切にしたいのは活動を生徒任せにしないことです。
班長やルーム長を決めた後に「あとは自分で考えてやれ」と言われても、これはハイレベルな要求です。鍛えられた3年生でどうにかいける程度でしょう。

使命感が育っていないリーダーがいた場合は間違いなく失敗します。
それ以上に、生徒にとって、持ち上げられた後に見放されたような気分だまされたような気分になるかも知れません。
とどめに班や学級で問題がおきたとき、リーダーの責任とかを追及すればもう、その生徒は二度とリーダー的な役割は引き受けなくなります。
決めた後に教師がやり直しを命じても同じで「そんなら最初から先生がやればいいじゃん」となります。

ですから最初は、教師がリーダーの中に入り、教師主導でやりましょう。
リーダーがいわゆる傀儡となってもかまわないと思います。

教師がリーダー生徒にぴったりくっついて、やり方を指導するのです。
山本五十六ではありませんが
  • やって見せ、言って聞かせて、させて見せ、誉めてやらねば、人は動かじ
です。

最初は時間も手間もかかりますが、リーダーへの指導をリーダー以外の生徒も見ています。

教師が明るくてきぱきと指導してくれて 成果が上がれば、リーダーは楽しくなってきます。
そしてやってるうちに、これなら自分もできるなあと感じれば 自信もついてきますし、教師に評価されればうれしいくなるでしょう。
更に相互評価の時間や場面を意図的に設定して同級生から評価されたら、もっと自信がつきますしうれしくなります。いわゆる「振り返り」の活用ですね。

ただし、教師が主導する以上、失敗することは許されません。
そのつもりで気合いを入れていきましょう。

うまく軌道に乗ってきたら、だんだん手を離していくのです。

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