教師の最も重要な仕事は授業をすることです。
なぜなら、生徒と最も多く接する時間は授業だからです。

この大切な授業を充実したものにするために、最近「授業力」という言葉が使われています。
授業力の定義はまだ定まったものがないようですが、とりあえず「子どもたちの確かな学力を保障する力」として捉えたいと思います。

生徒一人一人が安心して学校生活を送り、学習意欲や自信を持つためには、教師と生徒、生徒同士の好ましい人間関係を築くとともに、生徒がわかる・できる授業づくりを積み上げていくことが不可欠です。
そして授業中の発言がたとえ間違えたものだったとしても、しっかり位置づけ「君の考えによって私たちの学習が一歩前進した」「そんなことまで考えついたなんてすごい」というように、発言した生徒自身が教師や生徒から認められ評価されるというような「自己有用感」を高めていくことが大切だと言われています。

そこで教師は、児童生徒が「自己有用感」を高められるような学級・学習集団づくりを行うことが「授業力」の基礎となります。

この「授業力」を構成するものとして、東京都では
  1. 使命感 熱意、感性
  2. 児童・生徒理解
  3. 統率力
  4. 指導技術(授業展開)
  5. 教材解釈、教材開発
  6. 「指導と評価の計画」の作成・改善
の6つの要素を挙げています。

「授業力」には、その人が持って生まれた資質もあると思います。
例えば容姿端麗であれば生徒からの好感度は高いでしょうし、声が大きく滑舌がよければ指示も通りやすいでしょう。明朗快活な性格ならばポジティブな人間関係を構築しやすいと思います。

ならばそういう人にしか高い「授業力」を求めることはできないのでしょうか。
逆に、資質があるからといって、授業がうまくいくとは限りません。

昔々『キン肉マン』というマンガがありました。(今も続いていますけど……)
キン肉マン1210© ゆでたまご/集英社
その中の「夢の超人タッグ編」に登場したのが、モンゴルマン(ラーメンマン)とバッファローマンのタッグ「2000万パワーズ」です。
ここでいう「パワー」とは超人強度のと言って持って生まれた力を示す単位です。『ドラゴンボール』に登場するスカウターで表示される戦闘力のようなものですね。

「2000万パワーズ」と言っても1000万パワーのバッファローマンと100万パワーしかないモンゴルマンでは、合わせても2000万には遠く及びません。
しかしモンゴルマンは「パワー不足を補ってあまりある1000万の技がある」と言い、1000万のパワーと1000万の技を合わせて2000万パワーになるのだ、と大見得を切っています。

ed410436-caac-4ac7-adb2-f309446e3918©ゆでたまご/集英社
「授業力」もこれと同じです。

若いみなさんにはバッファローマンの1000万パワーくらいはあると思います。
しかしその多くは「若さ」という力です。

この力は生徒との距離を縮めることができる力です。
生徒に気軽に話しかけ、生徒も先生の話をよく聞いてくれるます。
また既成概念にとらわれず新しいことにチャレンジするということも可能にします。
ドラマやノベルに登場する若い先生の立ち位置ですね。

しかし「若さ」は失われていく力です。
失ってしまうまでに「若さ」に代わる力は何かを考え、見つけて欲しいと思います。

そしてそれ以上に「若さ」を補って余りある、授業での1000万の「技」を身につけて欲しいと思います。

そのために「授業力トレーニングテキスト」などのセルフチェックが大切だと思います。

自分の日常の授業をしっかり振り返り、みなさんにとってのカメハメ殺法の基礎としてください。


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