もうすぐクリスマスです。クリスマスといえばキリストの降誕祭(誕生した日を祝う祭……誕生日とは違います)です。
一方、キリストが十字架にかけられたことをお祭りするのは、春分の日の後の満月直後の金曜日で、グッドフライデーと呼ばれます。そして、その三日後はイースターと呼ばれ、キリストが復活した日で、キリスト教において最も重要な祝日の一つです。イースターエッグは、ひよこが卵の殻を破って出てくる姿が、キリストの蘇りを象徴しているそうです。

最後の晩餐は、キリストが処刑される前夜に行われたので、グッドフライデーの前日の木曜日、ということになります。
誕生した日も十字架にかけられた日も、長い冬が終わり温かな春の訪れを告げる春分の日と関わりがあります。
まあ、「君は『最後の晩餐』を知っているか」は、別にクリスマスともイースターとも関係ありませんが、時期的な話題としては面白いと思います。

しかしそれ以上に、現場で国語の授業は書き初めや文法等のやり残しの指導に追われたり、通知表の作成や進路指導に追われたりしているというのが正解ではないでしょうか。個人的には、そろそろ年賀状も作らないといけませんしね。

いずれにせよ、この教材を4時間で終わりにするのは、とても難しいと思います。

ダヴィンチの『最後の晩餐』に対し、筆者は何を、どのように評論しているのかを読解することを通し、説明的文章の読解能力を高めるのが目的です。

つけたい力は、前にも述べたとおり、

  • ア 抽象的な概念を表す語句や心情を表す語句などに注意して読むこと。
  • イ 文章全体と部分との関係、例示や描写の効果、登場人物の言動の意味などを考え、内容の理解に役立てること。
  • ウ 文章の構成や展開、表現の仕方について、根拠を明確にして自分の考えをまとめること。
  • エ 文章に表れているものの見方や考え方について、知識や体験と関連付けて自分の考えをもつこと。
です。
4時間という縛りにとらわれると、「構図」「解剖学」「遠近法」「明暗法」などの用語に目を奪われ、筆者が主張したい「かっこいい」「本当の魅力」「ドラマティック」などの「抽象的な概念」を軽く扱うことになりがちです。

私はまず、導入部第4段落「なぜか『かっこいい。』と思った」に注目させ、「かっこいい」と思った理由を説明する評論文であることをおさえます。そして全文を通読させ、「なぜ『かっこいい』と思ったのか」わかる部分を探させます。(1時間目)

次の時間は、生徒が探してきた部分を発表させます。「かっこいい」という語が出てくるのは、第16段落「これが『最後の晩餐』を『かっこいい』と思わせる一つの要因だろう。」と第19段落「だから、いきなり『かっこいい。』と思えるのだ。」の二箇所ですから、生徒の意識はこの二文に集中します。このどちらが「かっこいい」と思った理由として適切であるかを考えさせます。
とうぜんこの過程で、文章中の位置や、「一つの要因だろう」と「思えるのだ」という文末表現などが問題になると思います。この中で、結論は文章の最後の方にあり、断定した言い方をすることが多いことを抑え、更にそれを確かめるために文頭の「だから」や「これが」の内容を考えさせます。(2時間目)

そして、それぞれ指示語の指し示す内容や、同義の表現などを逐っていく中で、筆者の主張が理解していきます。
構造図

ここで大切なのは筆者の意図を理解することではありません。
何を説明しようとしているのかを理解し、指示語や同義の表現などを逐っていくという評論文の「読み方」を身につけさせていくのが本単元のねらいなのです。(3時間目)

たった3時間で、単元のねらいを達成できる生徒は少ないと思います。
そこで最後に、実際の問題を解かせて、ねらいの達成を図ります。単元プリントでは不十分ですので、自作のプリントをやらせます。(4時間目)
・・・・・・・・・・・・・・・
実際に授業で使用したプリントをBOOTHにておわけいたします。
よろしければご利用ください。