「スリムなボディになる」という目的に対し「一年以内に体重を11㎏減らす」というのが目標(結果目標)だとします。
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しかしこれでは、具体的に何をしたらいいのかわかりません。
例え何かしたとしても、その方法で効果があったのかどうかわかりません。他者や環境が大きく影響する場合もあります。

一方「晩酌をしない」としたらどうでしょう。
やるべき時や場面、内容も決まっています。そして「できたかできなかったか」がはっきりわかります。

これが行動目標です。

行動目標とは、読んで字のごとく結果目標達成のために具体的な行動を伴う目標のことを言います。
行動目標を考えるには、期限(いつまでにやるか)と行動目標(何をするか)と成果(どうなるか)を明確にしておかなくてはいけません。

上の例の場合「一年間(期限)、晩酌をしない(行動目標)ことによって、10㎏痩せる(成果)」というように考えます。
この期限と行動目標と成果をはっきり生徒に自覚させることにより、より実効性のある指導となります。

また、学級目標の場合の行動目標は、個人に課せられた役割を果たすために必要な行動の場合が多いようです。
例えば「責任を持って任せられた係の仕事を行う」という行動目標は、学級の使命に照らし合わせて割り振られ、個人に与えられたもので、個人が自分で決めるべきものではないからです。

そして行動目標は、達成できたかできなかったかをきちんと評価していかなくてはいけません。
これは抽象的な要素が強い学校教育目標には難しいことです。

できたかできなかったかをはっきりさせることで結果目標である学級目標の達成を目指し、学級経営目標や学校経営目標の実現を目指さなくてはいけないのです。

(学校教育目標については、外部評価としてアンケートなどの統計的手法を用いていますけどね。これでモチベーションは上がるのでしょうか。)

例えば「二分前着席」という行動目標を持ったとします。

どういう状態なら達成できたと考えるのか、またはどういう状態になったら危険水域として非常事態宣言を出すのかをあらかじめ考えておかないと評価は難しいと思います。

「二分前着席」とは「原則として、出席する生徒全てがチャイムが鳴り始めた時点で着席している状態」です。1
00%達成は最初は無理だと思います。
「休みの日を除き10日間続いた場合、達成できたとする。達成日数が八割未満の場合は『問題アリ』と考える」というように決めるのが行動目標です。

「原則として」という言葉はみだりに使ってはいけません。
原則以外とはどのような場合なのか細かく決めておくというのは、世の中の常識です。
これがない「原則として」という言葉は、逃げを生む不誠実な態度で、法律ならザル法と言われます。

行動目標に対する評価のタイミングは、「二分前着席」「(ものが落ちていない)きれいな教室」「挨拶を進んでする」のように継続的に評価し続けることができるものばかりではありません。

「手助け」などは、誰か困っている他人がいないと成立しない行動です。
「思いやり」となると、困っている他者にあえて手を差し伸べない場合も含まれます。

一定のイベントがあってはじめて成立する行動ですが、その行動に対しては「なぜ」と「できたかできなかったか」が問われます。

一義的な評価として「気づいたか気づかなかったか」があります。
「気づかなかった」ならその時点でアウトなのです。

また「いじめのない」という目標に対しては、いじめがない状態が当たり前ですから、いじめた側はもちろん、それを傍観した者も、気づかなかった者も、いじめがあった場合等しくマイナスの評価を下します。

以上のことを見通して、生徒たちがより評価しやすい行動目標をたてて欲しいと思います。