地味にやってしまいがちなこととして「ものをなくしてしまう」というのがあります。

USBや週指導案簿、最近はケータイやデジカメもその一つです。

これは個人情報の流失にあたりますが「個人情報の盗難、紛失または流失」に該当し、減給または戒告です。
ダウンロード

個人情報保護について言われ始めたのは、1980年代からです。
OECDがプライバシー保護と個人データの国際的流通のガイドラインを提示した頃、国内でも個人情報の大量漏洩事件が社会問題化しました。
ある市の検診システムを開発していた大学院生が、住民基本台帳データを自宅に持ち帰り、そのコピーを名簿販売業者に販売したというものです。

卒業式の飲み会の時「『卒業生名簿を作るので住所・氏名を教えて欲しい』という連絡があったが、どういうことか。」と保護者から連絡があり、飲み会の半分はその対応に追われたのもこの頃です。

その後2000年に入って住基ネットの運用開始を追うように個人情報保護法が公布、施行され、個人情報に対する意識が高まりました。

当然、学校でも何をどうしたらいいのか話題になりました。
この頃ネット配信サービスの売り込みが激しくなり、連絡網をネット配信に変えていく学校が増えました。
その後「同じクラスの子の電話番号を知りたい」という保護者からのリクエストに応える形で連絡網を復活させる学校が出てきました。
「知りたいなら本人に聞けばいいのに……」と思いましたが、どうなんでしょうね。

学校にパソコンが導入されると同時に、教員によるUSBの紛失が新聞を賑わわせるようになりました。

この頃私は教務主任でしたが、研究主任の理科の先生といっしょにその学校の情報セキュリティシステムの構築をしました。

職員室のパソコンは完全なサーバーの子機として使用するようにしました。
パソコンをその都度初期化し、データはダウンロードできない仕様にしたのです。
Wi-Fiもセキュリティの観点から導入を禁じました。
またこれを運用するにあたっての注意しなければいけないことをマニュアル化し徹底するよう呼びかけました。

その後研究主任の先生は市のパソコン導入の中心的役割を担われ、2人で構築したシステムは市全体に広まり誇らしく思いました。

ところが現在、現実に即さないという理由でほとんど骨抜きの状態になっています。

これは「情報セキュリティポリシー」等が整備され、ハード面から情報漏洩を防止するのではなく、先生方一人一人に責任を負わせるという考え方です。

つまりセキュリティーポリシーを守らずに情報漏洩を起こした場合、全ての責任はその先生と指導監督に当たる校長先生の責任となります。

USBは使わないことが一番です。
成績処理などはすべて学校の勤務時間の中でやるのがタテマエです。
悪いことをしているわけではないので時間超過するなら堂々と超過すべきだと思います。
(しかしブラックと言われる昨今「時間超過するのは要領が悪いせいだ」風のことを言う人もいますが「勤務時間に対し適正な仕事量を割り振るのは誰の責任とお考えか」「ならお前がやってみろ」と言い返しましょう。……意見には個人差があります。)

どうしてもダメなら学校のUSBを使い、なくさないように持ち運びましょう。

子どもの写真を撮るときは、自分のケータイではなく学校のデジカメを使用し、家に持ち帰ってはいけません。

ケータイに子どもの電話番号やメールアドレルなどを入れておかないことが一番ですが、なかなかそうもいきません。
ケータイを紛失してしまったら……iPhoneもAndroidも、ケータイの現在位置をネットで調べることができます。
iPhoneなら専用アプリが、AndroidならGoogleで「スマホ_探す」と入力すればOKです。
そして「ヤバいな」と思ったら、躊躇せずそれらのアプリ上で「データを遠隔で消去(初期化・ロック)する」を実行しましょう。

みなさん、円満に退職金を受け取るためにも、くれぐれもセキュリティーポリシーを遵守し「私は規則を守っていたのだから責任はない」と言えるように生活しましょう。